20Aug
化粧品や健康食品の成分としてよく耳にするコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸。
これらの働きや違い、関係性をご存じですか?
Q. どこに存在しているの?
A.肌の真皮層などに存在しています。
まずは、肌の構造についておさらい。
私たちの肌は、外界からの異物を入れず、肌内部から水分の蒸発を防ぐためのバリア機能を果たす「表皮」と、その下で肌の強さや弾力を維持する「真皮」、皮下脂肪などからなり、クッションや断熱、保湿、エネルギーを蓄える等の働きをする「皮下組織」によって構成されています。今回ご説明するコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸が存在するのは、真皮の部分。約1~3mm程の層の中にあります。
Q. どんなカタチ・役割なの?
A.コラーゲンは「ロープ」、エラスチンは「結び目」、
ヒアルロン酸は「隙間を埋めるゼリー」。
コラーゲンはロープのような形状で、真皮内にネットのように張りめぐらされています。それらを束ね、結ぶ役割を果たすのがエラスチン。2つが絡み合ったすき間を埋めているのが、ヒアルロン酸です。この3つが互いに支え合うことで、肌にハリやうるおい、柔軟性がもたらされています。
Q. それぞれの特長は? 不足すると?
A.加齢や外的要因で減少・変性すると肌トラブルに・・・。
それではそれぞれの特長について、詳しくご説明しましょう。
真皮層のコラーゲンはアミノ酸の鎖がいくつも繋がってできている細長い線維状のたんぱく質です。真皮を構成する成分の約70%を占め、肌の弾力を決める重要な成分。3本の鎖状の線維がバランスよく螺旋状に絡まった特殊な構造をしています。加齢や糖化、紫外線などの外的ストレスを受けると鎖が細くなったり、硬化したりして肌のゴワつきやたるみへと繋がってしまいます。
エラスチンは肌の伸縮性をつくり出す弾力線維です。ゴムのように伸び縮みする性質を持っているため、弾性線維とも呼ばれます。エラスチンは真皮の約2~4%程度と、決して多くを占める成分ではありませんが、不足するとコラーゲンを支えることができなくなり、肌の弾力の低下、シワやたるみの原因に繋がっていきます。特に30代から急激に減少する傾向がみられます。
ヒアルロン酸はムコ多糖類というネバネバとした状態の物質です。優れた保湿機能を持ち、その保水力は1グラムで水分6リットル(500mLのペットボトル12本分)といわれています。ヒアルロン酸が減少すると肌のみずみずしさが著しく低下するだけではなく、肌のハリも低下させ乾燥肌やシワ、シミ形成の原因になってしまいます。