13Apr
コラーゲンは、線維状または膜状の構造をしていて細胞と細胞の隙間を埋めるように存在しています。
この構造体が、カラダ全体あるいは、臓器のかたちをつくったり、支えたり、結びつけたりしているのです。すなわち、コラーゲンはカラダや臓器の大黒柱の役目を担っているのです。
コラーゲンは、細胞にとってマイホームのようなもの
人間や動物のカラダは、たくさんの細胞が集まってできています。特殊なものを除くと、細胞には足場が必要です。
細胞は足場にはりついて、はじめて生きていくことができますし、分裂して増えていくことができます。
カラダの中で細胞は、コラーゲンを足場にして寄り集まり臓器を形成しているのです。
いわばコラーゲンは、細胞にとってマイホームのようなもの。マイホームが快適なら、そこに住んでいる人の活動や気分に良い影響を与えます。足場であるコラーゲンも同じように、細胞のいろいろな活動に影響を与えることが分かっています。
コラーゲンは、線維状のたんぱく質
コラーゲンは、体内に存在するたんぱく質の1種です。
たんぱく質には、たくさんの種類があり、その働きも多様性に富んでいます。
カラダの、全体重のおよそ20%がたんぱく質だと考えられており、そのたんぱく質の約1/3をコラーゲンが占めています。
皮膚真皮のコラーゲン線維は、線維芽細胞でつくられている
コラーゲンは、不思議な三重らせん構造をとっています。
コラーゲンとは、アミノ酸がつながってできた「ポリペプチド」の鎖が3本より合わさってできたものです。
その糸がさらに集まると「コラーゲン線維」と呼ばれる束ができます。
コラーゲン線維のつくられ方
1)細胞外からとりこんだアミノ酸を材料にして、線維芽細胞内で、ポリペプチド鎖がつくられます。
3本のポリペプチド鎖がより合わさって、『コラーゲン分子』がつくられます。
2)線維芽細胞の外へ分泌された、コラーゲン分子が集まって『コラーゲン細線維』となります。
3)コラーゲン細線維がさらに束になって、コラーゲン線維ができるのです、
細胞とコラーゲンの悪循環
細胞が老化し、コラーゲンの産生力と分解力が衰えると、コラーゲンの生まれ変わりが遅くなります。
その結果、コラーゲンは、長い間体内にとどまることになり、糖化反応が加速してしまいます。
当然、足場であるコラーゲンの質の低下は細胞に影響を与え、細胞の老化を促進することにもなります。
このようにカラダの中で、細胞の老化とコラーゲンの質・量の低下の悪循環が起こっていると考えられます。
すなわちコラーゲンの質と量をいかに高めるかが大切になるのです。
ビタミンC不足だとコラーゲンがつくられない!?
ビタミンCは健康維持に欠かせない大切な栄養素です。
その理由のひとつは、コラーゲンの産生に必須だからです。
極端にビタミンC不足が続くと、血管壁が弱くなり、壊血病を引き起こします。
なぜ、血管壁が弱くなるのか、それは血管壁のコラーゲンが十分につくられなくなってしまうからです。
コラーゲンの産生に関わっている大切な成分であるビタミンC不足が原因なのです。
コラーゲンの質の低下は、糖化が原因
コラーゲンの線維は、加齢とともに、硬くなり、伸縮性や弾力性を失います。
これが、皮膚のシワ・たるみや、血管の硬化の原因のひとつになると考えられています。
原因は、コラーゲンの糖化によるといわれています。
糖化とは、体内にあるたんぱく質と、糖とが結びつくことをいい、糖化の進んだ最終糖化生成物(AGEs)が、コラーゲンの分子間に余計な架橋をつくってしまうのです。
ビタミンCと、抗糖化で、コラーゲンの質・量の低下と線維芽細胞の老化を食い止めることが、美しさと健康なカラダづくりのポイント!。